映像送信型性風俗特殊営業の届出手続き:風営法上の必要書類と届出の流れ
ブログをご覧頂きありがとうございます。風俗営業許可を得意とする行政書士の古森洋平(こもりようへい)です。 本記事では、これから映像送信型性風俗特殊営業を始めたいと考えている事業者の方向けに、風営法に従った許可(届出)取得の流れと必要書類についてわかりやすく解説します。手続きをスムーズに進めるコツや注意点も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

はじめに:映像送信型性風俗特殊営業とは?
映像送信型性風俗特殊営業とは、風営法上、インターネットなどを利用して有料でアダルトな映像を配信・販売する営業のこととされます。 具体的には、アダルト動画の配信サイトやアダルトライブチャット、ファンクラブ型の有料配信サービス(OnlyFans, MyFans等)が該当します。
風俗法では、「性的好奇心をそそる性的な行為や裸体の映像を、インターネット等を用いて客に見せる営業」と定義されており、こうした営業を行うには所轄警察署を通じて公安委員会への届出が必要になります。
たとえば「有料会員だけが見られるアダルトサイト」を運営する場合や、「投げ銭・月額課金で性的なライブ配信を行う場合」は、この届出が必要です。逆に、課金をせずに完全に無料で配信しつつ、媒体からの広告収益のみに場合もあり得るかもしれませんが、有料・営利目的で性的なコンテンツを配信するなら届出しておくのが無難です。
風営法上にの許可取得(届出)の流れ
映像送信型性風俗特殊営業の届出は、他の風営法上の風俗営業許可と比べると手続き完了までの期間が短いのが特徴です(店舗型風俗営業の許可が約2か月かかるのに対し、本届出は営業開始の10日前までに行えば足ります)。 しかし、書類に不備があれば10日では終わらず、入念な準備が必要です。以下に、許可取得までの基本的な流れをステップごとに解説します。
事業内容の確認と計画
まず、自身の行おうとする事業が「映像送信型性風俗特殊営業」に該当するか確認します。配信しようとするコンテンツが性的な行為や裸体など、法律上規制対象となる内容かを判断します。 どのようなサイトやプラットフォームで配信するか、事業形態(法人設立するか個人事業で行うか)によっても、届出の内容に影響します。 ここで方向性を明確にしておくと、申請書の作成は比較的スムーズになります。
事務所(営業所)の確保
届出にあたっては、風営法上、営業の本拠となる事務所の所在地を定める必要があります。 自己所有の自宅であればその住所を事務所にできますが、賃貸物件を利用する場合は注意が必要です。 賃貸の場合、物件オーナーから「その場所で性風俗特殊営業を行うことを承諾する」書類(使用承諾書)をもらう必要があります。 多くの賃貸契約では用途が「住居」としているため、家主が性風俗営業に難色を示すことがあるため、風俗営業が可能な物件を探す必要があります。 風俗営業許可を専門とする行政書士である当事務所では、東京都内であれば、性風俗特殊営業が可能な賃貸物件を紹介できる専門の不動産業者を紹介可能です。 自己所有物件の場合でも、マンションの管理規約で営業禁止になっていないか確認が必要です。
サイトの準備(ドメイン取得など)
実際に配信するウェブサイトやプラットフォームの準備も重要です。届出書類には配信サイトのURL(ドメイン)を記載する欄があり、運営するサイトごとに届出が必要です。 そのため、事前に独自ドメインを取得するか、どのサービス上で配信するか決めておきましょう。複数サイトで配信・販売する場合、それぞれについて届出を行う必要があります。 後述する「営業の方法を記載した書類」に閲覧制限や利用方法を記載するため、サイトの利用形態(会員制か、年齢認証方法はどうするか等)もこの段階で検討しておきましょう。
必要な書類
No. | 書類内容 |
---|---|
1 | 映像送信型性風俗特殊営業営業開始届出書(別記様式第31号) |
2 | 営業の方法を記載した書類(別記様式第32号) |
3 | 事務所の使用について権原を有することを疎明する書類 |
4 | 住民票の写し(個人事業主本人、法人の場合は役員全員分。本籍地記載、マイナンバー記載なし) |
5 | 会社の定款の写し(法人の場合) |
6 | 法人登記事項証明書および役員全員の住民票(法人の場合) |
上記に加え、各警察署で独自に求められる資料もありますので、早めに確認・準備しましょう。 書類が揃ったら、警視庁や各都道府県警のウェブサイトから届出書類様式をダウンロードして必要事項を記入します。
警察署へ申請(届出の提出)
書類の準備が整ったら、事務所所在地を管轄する警察署(生活安全課)に営業開始届出書一式を提出します。 提出期限は営業開始予定日の10日前までと法律で定められており、余裕をもって準備し、期限内に必ず提出しましょう。 提出時には手数料 3,400 円を収入証紙、または現金納付で納付します。
警察署へ行く前に電話で受付日時を相談しておくと安心です。担当者が不在の場合もあるため、事前連絡してから訪問すると確実です。 届出書類を提出すると、その場で担当警察官による内容確認や面談(行政指導)が行われます。これは違法な点がないか、営業者がルールを理解しているかを確認するためのもので、緊張する必要はありません。 質問に真摯に答え、指示があれば従いましょう。問題なく受理されれば後日「届出確認書」などの証明書類が交付されます。 なお、当事務所のほか、行政書士に依頼している場合は、委任状があれば代理で提出可能で、営業者本人が同行しなくても手続きできます。
営業開始の準備・開始
警察への届出が受理された後、いよいよ営業開始となります。法律上は届出から10日経過すれば営業を始めて問題ありません。 届出確認書が発行された場合は手元に保管し、必要に応じて提示できるようにしておきましょう。営業開始後も、風営法に基づく遵守事項を守る必要があります。例えば、18歳未満の閲覧を禁止する措置を実施する、届け出た事務所で業務を行う、公安委員会からの指導や警察官の立ち入り調査に対応するなどです。違反があれば営業停止や罰則の対象となりますので、健全な運営を心がけてください。
以上が大まかな手続きの流れです。次の章では、届出に必要な書類を個人・法人それぞれの場合で詳しく見ていきます。
必要書類一覧と準備のポイント
映像送信型性風俗営業の申請に必要な書類は多岐にわたりますが、漏れがないよう事前にチェックしておきましょう。以下に必要書類一覧を示し、準備のポイントを解説します(個人営業と法人の場合で一部異なります)。
映像送信型性風俗特殊営業営業開始届出書(別記様式第31号)
営業の方法を記載した書類(別記様式第32号)
いずれも、風営法施行規則で定められた様式の用紙です。営業開始届出書には事業者の氏名(名称)や事務所所在地、サイトURLなど基本情報を記入します。「営業の方法を記載した書類」には、営業形態の詳細(サイトの利用方法、18歳未満排除の措置、料金形態など)を記載します。これらの様式は警察庁や都道府県警のウェブサイトからダウンロード可能で、記載例も公開されています。ポイント:未成年の閲覧禁止措置について、具体的な年齢確認方法(会員登録時の年齢認証など)を明記しましょう。
営業営業開始届出書のサンプル

営業の方法を記載した書類のサンプル

事務所の使用について権原を有することを疎明する書類
簡単にいえば「その事務所を使用する正当な権利があることを示す書類」です。自己所有の物件を事務所とする場合は、その物件の登記簿謄本または登記事項証明書(法務局発行)を用意します。 賃貸物件を利用する場合は、賃貸借契約書のコピーを提出します。 ただし、契約書に用途の記載がなく性風俗営業に使う許可が明示されていない場合は、物件所有者からの使用承諾書を追加で用意してください。 使用承諾書は「この物件を映像送信型性風俗特殊営業の事務所として使用することを承諾します」という内容の書面です。 賃貸借契約が所有者からの直接契約でない場合(=転貸の場合)は、所有者および賃貸人双方から承諾書を取得するか、契約書も添付する必要があります。
住民票の写し(本籍地記載、マイナンバーなし)
営業者本人の住民票を提出します。法人の場合は役員全員分の住民票が必要です。住民票は本籍地が記載されたものを用意し、マイナンバーは記載されていないものを取得してください。役員が多い場合、全員分集めるのに時間がかかるため、計画的に集めることが重要です。 住民票は発行から3か月以内の最新のものを提出します。
定款の写し(法人の場合)
法人として届出する場合、現在有効な会社の定款のコピーを提出します。 定款には会社の事業目的が記載されていますが、ここにアダルト配信事業に関する記載が含まれていることが必要です。 新規に法人を設立した場合は目的欄に「映像送信型性風俗特殊営業(アダルト配信事業)を営む」と記載しておくと良いです。 定款のコピーには代表者の原本証明が求められる場合があります。
法人の登記事項証明書(法人の場合)
法人登記簿に記載された事項を証明する書類です。法務局で取得し、できるだけ最新の原本を提出してください。 通常は3か月以内のものが求められます。なお、法人登記簿には役員情報も含まれますが、別途役員の住民票も必要です。
その他の書類
上記のほか、事務所周辺の略図(地図)や事務所の平面図を求められる場合があります。 略図は市販の地図や地図サービス等で入手でき、平面図は事務所内の配置図(机、パソコン、ロッカー等の位置や寸法を記載)を作成してください。 また、サイトのドメイン取得を証明する書類(メール、領収書、管理画面のスクリーンショットなど)も求められることがあります。
<書類準備のポイント> 提出先の警察署によって要求資料が異なることがあるため、風俗営業許可を専門とする行政書士である当事務所では、事前に警察署に問い合わせ確認します。
申請時の注意点とよくある質問
最後に、映像送信型性風俗営業の申請手続きにおける注意点や、よくある質問をまとめました。
営業開始日は届出後10日以降に設定
風営法上、営業開始届出は「開始予定日の10日前まで」に行う必要があります。つまり、届出を出してから10日経たないと営業を始めてはいけません。
無届で営業すると処罰対象
届出をせずにアダルト配信を始めた場合、6か月以下の懲役または100万円以下の罰金(またはその両方)が科される可能性があります。
18歳未満を関与させない
風営法とは別に、児童ポルノ禁止法などの観点からも、未成年者の関与は禁止されています。 配信映像に18歳未満が映らないようにし、視聴者にも18歳未満が参加できないよう、年齢確認システムを徹底してください。届出書類にも、未成年利用禁止措置を明記する必要があります。
複数サイト・複数ドメインの扱い
自分で運営するサイトが複数ある場合、基本的にサイト(URL)ごとに届出が必要です。 たとえば、自社サイトと別のプラットフォーム上のマイページで2か所配信するなら、それぞれについて届出書を提出しなければなりません。 届出手数料もサイトごとに必要になるため、将来的な追加サイトについても計画に入れてください。配信をやめるサイトがある場合は、廃止の届出も忘れずに行いましょう。
プラットフォーム利用時の届出
既存のアダルト向けプラットフォームを利用してコンテンツを販売・配信する場合、自分でサイト運営するわけではありませんが、日本国内で継続的に有料配信し収益を得る場合は、届出が必要になる可能性が高いです。 ビジネスモデルによっては判断が難しいため、不明な場合は風俗営業を専門とする行政書士、または、警察に事前相談をおすすめします。
サーバーが海外でも届出は必要
サーバーやサービスの運営会社が海外にある場合でも、営業の本拠が日本国内にあるなら届出義務はあります。 海外サイトを利用しても、届出が不要になるわけではありません。
変更や廃止の手続きも忘れずに
届出後、事務所の住所やサイトURL、法人の役員など届出内容に変更があった場合は、変更届出が必要です。また、営業をやめる際には廃業届(営業廃止届出書)を提出します。これらを怠ると無届営業とみなされる恐れがあるため、変更が生じたら速やかに手続きを行いましょう。
まとめ:スムーズな許可取得のために
映像送信型性風俗特殊営業の許可(届出)手続きは、初めての方には少しハードルが高く感じられるかもしれませんが、風俗営業許可を専門とする行政書士である当事務所では万全のサポートをします。 相談は無料です❗LINE、問い合わせフォーム、または、お電話にてお気軽にお問い合わせ頂ければ幸いです🍇 また、「男性の行政書士には相談しにくい」と思われる女性の方のために、当事務所では提携している風営法と風俗営業許可(映像送信型風俗特殊営業の届出)を専門とする女性の行政書士の紹介、あるいは単独受任時と変わらない価格での共同受任にも対応しております。
提携先:行政書士藤原七海事務所
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本稿の筆者

行政書士
東京都行政書士会所属
J.S.A. ワインエキスパート
古森洋平 Yohei Komori